支部会員の輪 : 井口 卓也会員

今回は、民事法務、遺言・相続、成年後見などに加えて、交通事故業務も手掛けている井口卓也会員です。
交通事故業務を行政書士が行うのはあまりないこと。まずは、どのように行政書士がお役に立てるのか、聞いてみました。


事務所:〒230-0076    横浜市鶴見区馬場五丁目15番12号
連絡先: 045 -582-7585
E-mail: iguchi.law.office@gmail.com
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専門分野:現在の民事法務の他に、今後は著作権、入管業務にも力を入れる所存です

 「交通事故の損害賠償で問題となるのは、後遺症が残ってしまった場合です。後遺症とは、これ以上治癒が見込めないとして症状固定の判断を受けることです。
 事故後、怪我の治療が1年2年と長引くと、保険会社から治療打ち切りの通知がきます。その時にまだ完治していないと、被害者の方は「え?なぜ打ち切り?どうすればいいの?」と困惑なさいます。
打ち切り後に、「今後、損害賠償の請求はしません」との誓約書の署名を条件に、慰謝料等を合わせた損害賠償金が支払われます。この場合に支払われる金額は、驚くほど低く抑えられます。本来治癒の見込みがあるか否かは医師により判断されるはずなのですが、被害者の無知を良いことに、担当者によっては半ば強引に進められてしまいます。
 症状固定の後も、後遺症の被害大きさは等級で判断されます。この等級により、支払われる金額が決定されています。この等級は、自賠責保険の機関により判断されますが、「支払い渋り」が近年では大きな社会問題となっています。
 このような状況もあって賠償額というのは、3段階あると言われています。1番少ないのは最初の提示額、2番目は交渉での上積みされた額、最後が裁判あるいは調停によって決まる金額です。いきなり弁護士に相談するのは敷居が高いし、その価値があるかどうか分からない、という事で泣き寝入りしている被害者が多数いるのが現状です。
 行政書士は、直接相手方と交渉することは出来ませんが、
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後遺症の等級の申請
B山桶曄過失割合等の調査書作成
以上のような書面を作成して問題解決のお手伝いをしています。
 被害の等級の決め手になる医師の診断書ですが、書きなれている医師は意外と少ないものです。病院の書類係の人が医師に遠慮して3カ月放置された、なんてこともあります。的確な診断書を書いてもらえない場合にもお手伝いできます。
 損害賠償請求時においては、被害が甚大で等級が高いと、どうしても紛争になりやすい傾向があります。後遺症の等級12級が行政書士だけで対応できる限界と考えている同業者もいるようです。私は、状況に応じて弁護士と組んで解決を進めています。その場合は依頼者と弁護士の間に立ち、報酬等に関しても調整し、依頼者が一番利益を受けられるように図っています。その他では紛争処理センターを通して解決する方法もあり、行政書士の多くはこちらを利用しています。ただ、裁判での解決とは異なり遅延損害金や専門家への依頼料の加算がされないという短所もあります。
 損害賠償の請求においては、他の業務と異なり明確な正解は存在しないと言うのが実状で、とても難しいです。ただ、一つだけ申し上げられる事は、後遺症に苦しんでいる被害者の方を、解決までの長期間、誠意を持って精神的にサポートする、これこそがこの業務で一番大事なことであり、唯一の正解と言えるのではないでしょうか。
 神奈川県行政書士会は「自転車事故に関するADR」の認証を受けました。自民党の谷垣さんが自転車事故を起こしましたが、自転車ブームの現在では、自転車事故も軽視出来なくなりました。現に女子高校生が高齢者にぶつかって多額の損害賠償を支払ったりした事例もありましたので、今後、この領域が拡大するかもしれません。ただ、自転車は自動車のように保険が整備されていないので高額な損害賠償額への対応は問題となるでしょう。
 今までの仕事を振り返って、ですか?最低限はできても、まだ満足できるレベルではありません。もっと自信が持てるようになるのは、時間と経験が必要です。」
 実は、井口さんは30代後半で開業3年目の若さ。弁護士を目指していたそうで、弁護士の知り合いも多く、業務でも連携をとっています。
 今までに印象に残った案件は、「前妻のお子さんと養子縁組をして、遺言を作成した案件で、ご本人にもお子さんにも、『本当の親子にして頂いた』と感謝された事です。感謝の言葉を頂いた上に、報酬まで頂ける。この仕事に、やりがいを感じた瞬間でした。」

 音楽のコンサート、サッカー等のスポーツ、演劇などのLIVE観戦が趣味との事。
音楽ではイギリスのロックや、Mr.Childrenがお好きだそうです。演劇では、最近観た三谷幸喜の「ろくでなし啄木」が面白かったそうです。インタビュアーの奥さんは宝塚好き、との話を受けて「宝塚は1回観てお腹いっぱいになりました。レベルが高すぎるので理解できるまで、あと10年はかかります。」とコメントするなど面白い方です。今後は、行政書士のフットサル・クラブにも顔を出したいとの事でした。
 今後の業務について行政書士仲間で勉強会を開きたいという意見を出すなど、積極的に勉強している井口さん。これからも業務領域を拡大し、専門性を上げていかれるでしょう。

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